「失敗を活かす」をテーマにした研修会を行いました。資料をアップします。
私は設計力を強化する上で最も重要なことのひとつは「失敗を活かす」ことだと思っています。設計は雲をつかむような顧客の要求事項を設計解に置き換える作業です。設計プロセスにおいては、非常に多くの仮説を立てながら設計解を考えていきますが、仮説のうちのいくつかはどうしても外れてしまいます。仮説が外れるということは、当然設計解も妥当ではないということですので、失敗という形で市場から戻ってくることになります。設計において失敗を完全に避けることはまず不可能でしょう。
避けられない失敗を組織として活かせるかどうか、これが設計力が強くなる企業とそうではない企業の違いだと思います。自らの組織が起こした失敗を振り返り、地道に改善していく(PDCAを回す)ということをしない限り、設計力は身につかないのです。
また、失敗の原因には「直接原因」と「根本原因」があります。
「直接原因」に対策を打つと「失敗の流出」を防止することができます。「根本原因」に対策を打つと「失敗の再発」を防止することができます。この2つの原因を分けて考え、両方に対して適切な対応をすることが非常に重要です。