アウトプットについて

最低限必要となるアウトプットは以下の2つです。

①後工程に渡す情報
この情報は後工程との契約書と言えるものです。契約書なので文書(場合によってはデータ)により、お互いがいつでも参照できる状況で保管されている必要があります。後になって「3か月前にメールでお願いしたはず」「以前の会議の議事録に書いてある」などというのは、(責任がどちらにあるかは別問題として)手戻り・トラブルの原因になります。複雑かつ多忙な製品設計の現場においては、情報を分散させることは極力避けるべきです。また、抜け漏れをなくすため、生産性向上のためにも帳票を準備することが重要です。帳票は後工程が自社なのか外注なのか、自工程では基本設計のみなのか、詳細設計まで行うのかなどにより、適切に使い分ける必要があります。

後工程に渡す情報は最低でも以下の4点が必要です。

・図面(2D/3Dデータ)
・仕様書(図面に書ききれない後工程で必要な情報。検査基準、製造条件など。)
・コスト(図面、仕様書、購買条件によりコストが決定する。)
・部品表(部品構成一覧)

図面やコスト情報はほとんどの企業が準備していると思いますが、仕様書は作成していない会社もあるのではないでしょうか。図面と仕様書は契約書であるという意識を持ち、これらにすべての情報を記載することが重要です。手戻り・トラブルを削減すると同時に、将来の製品設計に活用できる価値ある情報(設計資産)になります。

 

②後工程には渡さないが設計資産として保管する情報
一連の製品設計プロセスで生み出される情報(設計資産)は、企業の競争力の源泉のひとつです。必要な情報を漏れなく記録・保管することが重要です。ただし、多忙な製品設計現場で無駄な文書作成をする余裕はありません。製品設計プロセスの工夫、記録・保管する情報の取捨選択、生産性向上のためのマニュアル・帳票作成などを行いながら、設計資産を積み上げていく必要があります。また、設計資産としての価値を高めるためには、これらの情報に製品設計者が高速でアクセスできる工夫が必要です。そうしなければ資産価値が著しく低下してしまいます。基本的にすべての情報はデジタルデータとしてサーバ上に保管し、紙ベースでの資料作成・保管はやめた方が望ましいと考えます。仮に紙ベースで資料を作成したとしても、スキャンした上でOCR機能により検索可能にしておくなどの工夫は可能だと思います。

下記のような情報が該当します。

・製品の使われ方
・要求仕様書/詳細設計書
・FMEA記録
・デザインレビュー記録
・試験結果報告書

 

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