近年、強度設計の基礎を理解していない設計者が増えています。具体的には、設計者に必須となる「材料力学」を正しく理解しないまま設計業務を行っており、結果として、品質不良や機械故障を引き起こしています。
特に、強度に関わる不具合は安全面の問題に直結し、リコールにつながることもあるので、最重要課題として取り組む必要があるのです。しかし、現実は、入社前に材料力学を勉強してきていないため基礎知識がなく、業務が多忙で勉強する時間がない。しかも、用語や計算式が難しくて独学では理解できないという状況が続いています。
そこで、当センターでは、このような設計者向けに、強度設計の全体像を効率的に理解できるセミナーを開講いたします。本セミナーでは、式の導出などは最低限に抑え、実務での強度設計がまずはできるようになることを目指します。前半は強度設計に必要な材料力学の基礎、後半は材料特性やばらつきへの対応手法などを解説します。実務で課題となりやすい金属材料とプラスチックの違いにも言及した上で、多くの例題を使いながらわかりやすく解説します。
1. 強度設計に必要な材料力学の基本はたったこれだけ
1.1 単位
1.2 力
1.3 モーメント
1.4 支持条件
1.5 荷重/応力/ひずみ
1.6 フックの法則
2. 基本的な強度計算の方法
2.1 引張荷重/圧縮荷重(例題1) 吊り下げ用ワイヤーの仕様検討
2.2 曲げ荷重
2-2-1 はりの強度計算の進め方
2-2-2 はりの種類
2-2-3 曲げモーメント
2-2-4 断面係数とはりに発生する応力
2-2-5 断面二次モーメントとはりのたわみ
(例題2) スナップフィットの強度計算
2.3 せん断荷重
2.4 ねじり荷重
2.5 衝撃荷重
2.6 座屈
2.7 応力集中
3. 材料強度と強度設計
3.1 材料の基準強度
3.2 静的強度
3-2-1 応力ーひずみ曲線
3-2-2 金属材料の強度
3-2-3 プラスチックの強度
3-2-4 静的強度における基準強度の考え方
3.3 動的強度
3-3-1 疲労
3-3-2 衝撃
3.4 環境的強度
3-4-1 金属材料の腐食
3-4-2 プラスチックの劣化
3-4-3 プラスチックの劣化の寿命予測
4. 強度設計の手法と実務
4.1 ストレスーストレングスモデル
4.2 材料強度のばらつき
4.3 正規分布
4.4 材料強度の上限値と下限値の推定
(例題3) 複数の候補材料から強度的に優れた材料を選定する
4.5 許容応力と安全率
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