製品の設計業務には定型的なものもあれば、高度に創造的な業務もあります。そういった設計業務のすべてをデジタル技術で自動化するのは、現時点では夢物語です。一方、デジタル技術が設計業務で役に立たないかというとそんなことはありません。デジタル技術を活用するためのベース作りができれば、高い効果を生み出すことができるのです。
まず、設計業務の一部は「悪構造問題」でありデジタル技術の活用が難しいため、設計業務において、デジタル技術が活用できるところと難しいところを見極めなければなりません。また、設計業務の標準化なきところにパッケージソフトを導入しても、混乱するだけなので、設計プロセスや帳票、デザインレビューの方法などの標準化をまず推進することが重要です。さらに、ソフト導入と共に計画的な人材育成が必要です。シミュレーションはデジタル技術が最も得意とする分野ですが、工学知識が不十分な設計者がCAEソフトを使いこなすことは不可能なのです。
そこで、本セミナーでは、様々なデジタルツールで豊富な実績をもつ製品設計コンサルタントである講師が、設計業務のDXを成功させるための基礎知識についてわかりやすく解説します。本セミナーを受講することで、デジタル技術を活用して設計業務におけるQCDを大きく改善させる方法を習得することができます。
1. 設計業務とDX
1.1 DXとはなにか
1.2 設計業務におけるDXの目的
1.3 設計業務の特徴とデジタル技術活用のポイント
1.3.1 良構造問題と悪構造問題
1.3.2 アイデアのつくり方
1.3.3 差別化できる設計要素と差別化できない設計要素
1.3.4 設計業務の標準化
1.4 設計業務で使えるデジタル技術の概要
2. 3Dデータを中心とした設計業務DX
2.1 様々な設計業務のハブとなる3Dデータ
2.2 パラメトリック設計
2.3 3Dプリンターの活用
2.4 VR/MR/AR
2.5 後工程での活用例:量産用データ/作業要領書/取扱説明書・・・
3. CAEの活用によるDX推進
3.1 CAE活用の前提条件
3.2 あらゆる物理現象をシミュレート:3Dデータを活用したCAEの例
例:構造解析/熱伝導解析/流体解析・・・
3.3 可能性は無限大:プログラミング言語によるCAEの例
例:MATLAB/Python/Modelica・・・
4. データマネジメント
4.1 ナレッジマネジメント
4.1.1 設計プロセスで情報を生み出す
4.1.2 SECIモデル/知のピラミッド
4.1.3 情報検索
4.2 PLM/PDM/BOM
4.3 機械学習(人工知能)の活用
例:類似図面検索/OCR/設計者気づき支援・・・
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