先週、インテックス大阪で行われた総合福祉展「バリアフリー2016」に行って来ました。あいにくの雨でしたが、医療、介護関係者など、非常に多くの人が詰めかけていました。期間中の来場者が約9万4千人だったということですから、関西で行われるものとしては最大級の展示会です。
毎年東京ビッグサイトで行われる国際福祉機器展にも何度か行ったことがあり、いつも感じるのですが、介護・福祉関連の展示会は本当に活気に満ちています。(逆にものづくり系の展示会はどちらかというと規模が縮小していくような傾向を感じます)。国内市場における数少ない成長市場の一つであることを物語っているのではないでしょうか。
介護・福祉関連の展示会に行くと気付くことが、製品やサービスのバラエティの豊富さです。高齢者向け製品を考えても、障害の有無や内容、程度、それに伴うニーズは千差万別ですし、足に障害のある人向けの製品を考えても、その対策は電動車椅子から歩行器、杖、サポーターに至るまで、非常に多種多様です。しかも、それぞれサイズや好みが異なる。つまり、非常に少量多品種の製品やサービスが求められる市場だということです。
そういう背景もあって、介護・福祉関連の展示会には非常に多くの中小企業が出展しています。介護・福祉はまさに中小企業が主役の市場です。細分化され市場規模の小さいニーズに対しては、大企業は参入することができません。また、日本は世界の中で圧倒的に高齢化が進んでいるため、強敵となるグローバル企業の存在はありません。日本の市場で鍛えた製品やサービスは将来、世界で勝負できる可能性もあります。自社製品の立ち上げを考えておられる企業の皆さんは、一度、介護・福祉関連の展示会に足を運んでみてはいかがでしょうか。
展示会で見つけた”ニッチ”な製品をいくつか紹介します。
介護入浴装置 オージー技研株式会社
※私は浴室メーカーで働いていましたが、ニッチな市場なので、大手は参入しないのではないでしょうか。
車椅子タイヤ洗浄機
CFRP(炭素繊維強化プラスチック)製歩行器
※アルミ製と比べると半分ぐらいの重量なので、非常に軽いです。使った感覚も全く違います。CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の用途として、高齢者向けはけっこうありそうな気がします。
自動排泄処理装置 「キュラコ」 株式会社ウィズ
※自動排泄処理装置が普及すれば、医療や介護の職場環境は大きく変わるでしょう。
音声点字携帯情報端末 「ブレイルセンス」 有限会社エクストラ